女優、多部未華子さんがドラマで演じる「完璧じゃないヒロイン」が、多くの女性の共感を集めています。
『私の家政夫ナギサさ』では、バリキャリなのに私生活はズボラで、部屋は散らかり放題のメイさん。
『対岸の家事~これが、私の生きる道!』では、過去のある経験から「自分は2つのことを同時にできない」と感じ、専業主婦の道を選んだ詩穂ちゃん。
多部未華子さんの魅力は、そんな、「自分と重ねられる誰か」を自然体で演じるところ。
そして、その“完璧じゃない姿”が、まさに今を生きる女性たちの心に深く響いているのです。
今回は、多部未華子さんの「完璧じゃないヒロイン」と「自然体な演技」が多くの女性の共感を呼ぶ理由を掘り下げていきます。
完璧じゃなく“欠点”があることで、観る人が共感できる
多部さんが演じるキャラクターには、よくある“キラキラヒロイン”とは違う空気感があります。
仕事で失敗したり、人間関係でモヤモヤしたり、恋愛で不器用だったりと、どこか「完璧じゃない」部分を持つ。
そうした欠点や弱さは、視聴者が「自分もそうだ」と感じられるリアリティにつながります。
例えば、ドラマ『これは経費で落ちません!』の森若さんは、真面目で優秀だけど、感情表現が苦手で恋愛に奥手。
『私の家政夫ナギサさん』では、バリキャリなのに私生活はズボラで、部屋は散らかり放題。
『対岸の家事~これが、私の生きる道!』では、過去のある経験から「自分は2つのことを同時にできない」と感じ、専業主婦の道を選んだ詩穂ちゃん。
そんな「完璧じゃない」姿が、逆に「わかる!」と感じる女性たちの共感を呼ぶのです。
「多部ちゃんの役って、“あーいるいる、こういう子”って思えるくらい自然。自分と重ねちゃうんだよね」(30代・女性)
「多部ちゃんのドラマはやっぱり好き♡」
多部未華子の自然体な演技が、魅力。“無理してない感”が演技ににじみ出る
多部未華子さんの演技は、表情や間の取り方、セリフのトーンに自然体な魅力があります。
完璧主義的なキャラクターを“作り込む”のではなく、弱さや迷いをそのまま受け入れているように見える。
そのため、観ている側も安心感を持って感情移入できます。
そして最大のポイントは、「飾らないのに可愛い」こと。
頑張って見せてないのに、見てる側は「多部ちゃんかわいいな…」って思っちゃう。
これは演技の技術だけじゃなくて、多部未華子さん本人の持つ空気感や感性があってこそかもしれません!
- 表情が素直
- セリフが浮いてない
- どんな役でも“その人らしさ”がある
そんな要素が全部そろって、ナチュラルな魅力に仕上がってるんですね。
「演じてるって感じがしなくて、本当にその人として存在してるみたい」(20代・女性)
「台詞が自然すぎて、まるでドキュメンタリー見てるみたいな瞬間ある」(40代・女性)
視聴者に“寄り添う”存在としてのヒロイン像
いわゆる「できすぎヒロイン」ではなく、視聴者の目線に近い立ち位置で物語に関わっていく多部ちゃんのキャラクター。
その「ちょっと不器用で、でも一生懸命」な姿が、多くの女性にとって“励まし”や“救い”になっています。
- ちょっと悩んでる。
- ちょっと自信がない。
- でも、自分のペースで前に進もうとしている——。
そんな主人公像が、今の時代の女性たちの“気持ち”にフィットしているんです。
そしてその空気を、無理なく体現できるのが多部未華子さんのすごさです。
『これは経費で落ちません!』(2019年/NHK)
多部未華子さん演じる森若沙名子は、経理一筋でマジメすぎるほどの堅物OL。
でも、同僚や周囲とのやりとりの中で少しずつ心を開いていく、その変化の描き方が本当に自然!
たとえば――
- 恋愛フラグに気づいて赤面しそうになる“ギリこらえてる顔”
- 書類整理中、ふと笑ってしまう小さな「ふふっ」
- 仕事中に動揺して、声のトーンがわずかに上がる瞬間
どれも「リアルな人間」っぽさがにじみ出ていて、まるでオフィスに実在している人のよう。
キャラを“演じる”というより、“憑依してる”感じ。
可愛さと同時に、演技のうまさにも唸らされます。
『私の家政夫ナギサさん』(2020年/TBS)
主人公・相原メイは、製薬会社で働くキャリアウーマン。
でも、家事は苦手で恋にも臆病という不器用な一面も。
特に印象的だったのが、家政夫・ナギサさんにだんだん心を開いていく過程の“細かい演技”。
言葉で「好き」とは言っていないのに、
- 食卓での微妙な視線の揺れ
- ほっとしたようなため息
- 手を止めて一瞬考える“間”
…など、セリフのない部分で気持ちが伝わる演技が絶品。
あの、ナギサさんと目が合ったときの「えっ…」って一瞬戸惑った表情、可愛さの極みです。
『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』(2025年/TBS)
多部未華子さんが演じるのは、元美容師で今は専業主婦の村上詩穂。
家事を「仕事」として選んだものの、周囲の“働くママ”たちとのギャップに戸惑い、心が揺れる――そんなリアルすぎる感情のアップダウンを、多部さんは見事に表現しています。
- 夫の何気ない一言に引っかかるときの顔
- 育児サロンで周りに合わせようとする微笑み
- 子どもと一緒にいるときの安心した表情
そうした「細かい感情の波」が、台詞よりも仕草や目線ににじみ出てくるんです。
まさに「完璧じゃないからこそリアル」。
このように、「完璧じゃないからリアルに見える」というのは、単なる演技のスタイルではなく、多部未華子さんが築き上げてきた“共感の演技”の核とも言える部分なのです。
「完璧じゃない」が視聴者の心を軽くする
現実でも「仕事も家事も恋愛も完璧にこなす」なんて無理。
でもドラマの中でそういうキャラばかりだと、見ているこっちは苦しくなりますよね。
多部さんの演じるキャラクターは、
- うまくいかなくて泣く
- ひとりで抱え込んで空回り
- 感情を爆発させて後悔
そんな“不器用さ”を持っているからこそ、見ている人が「ああ、私だけじゃないんだ」と思える。
多部ちゃんの役には、視聴者の弱さを肯定してくれる力があるんです。
まとめ:多部未華子=“ナチュラル演技の天才”
多部未華子さんの魅力は、「こういう人、身近にいそう」「私もこうなっちゃう」そんな共感を生むこと。
完璧じゃないけど、真っ直ぐで健気。
だからこそ、応援したくなるし、見ていて救われるのです。
そして、それぞれの作品でまったく違うキャラクターを演じながら、共通して「自然体なのに魅力的」という絶妙なバランスを保っているのが、多部未華子さんのすごさ。
役を“演じてる”のに、“演じてないように見える”からこそ、観ている私たちはすっと感情移入できるんですね。