「差し出がましい(さしでがましい)」とは、本来その人が出しゃばるべきでない場面で、自分の意見や行動を差し挟むような様子を指す言葉です。
つまり、「余計なお世話かもしれませんが…」という前置きと同じように、控えめな謙遜や遠慮を含んだ表現です。
ビジネスや人間関係で、慎み深さを表すときに便利な表現ですが、使い方を間違えると失礼になることもあるため、基本は自分について使うのがポイントです。
今回は、「差し出がましい」の意味や使い方、注意点などをわかりやすく解説していきたいと思います。
「差し出がましい」とはどういう意味?

「差し出がましい(さしでがましい)」とは、本来その人が出しゃばるべきでない場面で、自分の意見や行動を差し挟むような様子を指す言葉です。
つまり、「余計なお世話かもしれませんが…」「出過ぎた真似をしてすみません」というように、自分の発言や行動をへりくだって表現する言い回しです。
この言葉は、相手に配慮しながら意見を伝える際に使われる、遠慮や謙遜を含んだ丁寧な表現でもあります。
「差し出がましい」使い方の例文

実際に「差し出がましい」を使うとなると、どんな場面で、どんな言い方が自然なのでしょうか。
ここでは、ビジネスシーンと日常会話の両方で使える例文をご紹介します。
■ビジネスシーンで
- 「差し出がましいようですが、こちらの方法もご検討いただければ幸いです。」
- 「差し出がましいご提案とは存じますが、少し意見を述べさせていただきます。」
■日常会話で
- 「差し出がましいことを言うようだけど、それはちょっと危ないと思うよ。」
- 「差し出がましい真似をしてしまって、ごめんなさい。」
ポイントは、自分の行動に対して使う言葉であること。
相手を直接「差し出がましい」と言うのは、失礼にあたるため避けましょう。
よくある誤解と注意点

「差し出がましい」という言葉は丁寧に聞こえますが、使い方を間違えると誤解を招くこともあります。
ここでは、よくある誤解や注意したいポイントを解説します。
❌ 他人に対して使うとトゲのある印象に
「あなたの発言は差し出がましいですよ」と言ってしまうと、相手を批判しているような強い印象を与えてしまいます。
この言葉は、あくまで自分の立場を低くし、相手に敬意を払うために使う謙譲表現です。
✅ 自分の立場をわきまえつつ配慮を伝える言葉
たとえば目上の人にアドバイスをしたいときや、他人の家庭の話に意見を述べたいときなど、「私なんかが言うのはおこがましいのですが…」というニュアンスで使うと、角が立ちません。
「差しがましい」と「出しゃばる」との違い

「差し出がましい」と似たような意味をもつ言葉に「出しゃばる」がありますが、ニュアンスが異なります。
言葉 | 意味 | 使い方 |
---|---|---|
差し出がましい | 遠慮しながら自分の意見や行動を述べる | 自分に対して使う表現(例:差し出がましいようですが…) |
出しゃばる | 必要以上に前に出て、目立とうとする | 主に他人に対して批判的に使う(例:あの人はいつも出しゃばる) |
「差し出がましい」は自分の控えめな態度を示す言葉。
「出しゃばる」は他人の出過ぎた態度を否定的に述べる言葉――という違いがあります。
まとめ
「差し出がましい」は、「自分が言うのもなんですが…」「お節介かもしれませんが…」というニュアンスを含む、謙遜の表現です。
ビジネスや日常会話で、配慮をもって意見を述べたいときにとても便利ですが、本来は自分について使う言葉なので、他人を批判する目的で使うのは避けましょう。
正しく使えば、相手に敬意を示しつつ、自分の意見も伝えられる便利なフレーズです。
ぜひ場面に応じて、上手に取り入れてみてくださいね。
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