運動着に付いたアイロンゼッケンは、アイロンで加熱して温かい内に剥がすと、ペローンときれいに剥がれます。
ゼッケンの裏に付いた粘着剤が、熱によって溶け、柔らかくなる為です。
では、アイロンの設定は「スチーム/ドライ」どちらの方がよりきれいに剥がせることができるのでしょう?
検証の結果、アイロンゼッケンを剥がす際は、アイロンを「ドライ」にした方が、よりきれいに剥がせることが分かりました。
アイロンの「ドライ設定」+「当て方のコツ」によって、1回の加熱で、ほとんどきれいに剥がすことができるんですよ。
今回は、比較写真を基にアイロンゼッケンをきれいに剥がすコツと共に、残ってしまった粘着剤をきれいに取る方法も詳しく紹介していきたいと思います。
アイロンゼッケンを【スチーム/ドライ】で2回ずつ検証
アイロンゼッケンを、アイロンの「スチーム/ドライ」で2回ずつ、計4回、同じ条件で加熱して剥がしてみました。
すると、剥がした後の粘着剤の残り方に、違いがあることが分かりました。
- アイロンの温度は「中温」※洗濯表示に記載された温度
- 当て布使用
- 10秒×3回アイロンを当てる
- 優しく押し当てる(強く押し当てない)
- 当てながら滑らせない
検証1回目:アイロンゼッケンを剥がした直後の写真

「ドライ」よりも、「スチーム」の方が、粘着剤が多く残っているのが分かります。
「スチーム」の方が、残った粘着剤がベトッとしていました。
どちらも粘着剤跡にベタベタした感じは残っていましたが、「ドライ」の方がややパサつきがありました。
検証2回目:アイロンゼッケンを剥がした直後の写真

こちらも「ドライ」よりも、「スチーム」の方が、粘着剤が多く残っているのが分かります。
「スチーム」の方が、残った粘着剤がベトッとしていました。
どちらも粘着剤跡にベタベタした感じは残っていましたが、「ドライ」の方がややパサつきがありました。
アイロンゼッケンを剥がす際は、「ドライ」の方が「スチーム」よりきれいに剥がせることが分かりました。
それでは、アイロンゼッケンを剥がしていく過程を、「スチーム/ドライ」を比較しながら見ていきましょう。
アイロンゼッケンを剥がす過程「スチーム/ドライ」比較写真
運動着に付いたアイロンゼッケンを剥がしていく過程を、「スチーム/ドライ」の比較写真を見ながら紹介します。

購入した時から、まだ一度も剥がしていないアイロンゼッケンを使用しました。
四隅までしっかり貼り付いていて、そのまま剥がそうとしても剥がれません。

約10秒×2回だと剥がしづらかったので、3回加熱しました。
運動着の素材であるポリエステルは、熱を加えすぎると、繊維が溶けて「テカリ」が出てしまいます。
必ず当て布をし、中温でアイロンを当てましょう。
約10秒アイロンを当てたら、一度離し、再度約10秒アイロンを当てるのを繰り返します。
使用するアイロンや、当て布の厚さによって温度差等が出ると思うので、心配な場合は様子を見ながら進めてください。
アイロンのあて方のコツは・・・
- 当て布使用
- 優しく押し当てる(強く押し付けない)
- 当てながら滑らせない
です。
アイロンを強く押し付けたり滑らせると、粘着剤がずれて、ベトベトが広がってしまいます。
必ず、優しく押し当てるようにしましょう。

温かい内に剥がしはじめましょう。
途中で冷えてしまうと、剝がしづらくなります。
剥がしづらい場合は、無理に剥がそうとせず、再度当て布をし、加熱してから剥がしてください。

アイロンゼッケンを剥がす際は、「ドライ」の方が「スチーム」よりきれいに剥がせることが分かりました。

運動着に残った粘着剤は、当て布をして再度加熱すると、当て布に粘着剤がくっ付いて、きれいに取ることができます。
当て布に多少粘着剤が付きますが、数回程度でしたら、繰り返し使っても問題ありませんでした。

運動着に残った粘着剤が取れて、こんなにきれいになりました。

残った粘着剤は、2回程加熱を繰り返すときれいに取れます。
一見「スチーム/ドライ」どちらの粘着剤跡もきれいに取れたように見えますが、触ると「ドライ」の方は粘着剤が乾いたパサつきが残っていました。
「スチーム」の方はパサつきが残らなかったので、「スチーム」で当ててみると、なんとパサつきまできれいに取ることができました。
運動着に残った粘着剤を取るのには、「スチーム」の方が良いことが分かりました。
年月の経った粘着剤跡も「スチーム」で取ってみました
アイロンゼッケンを剥がしてから年月が経過したものでも、当て布をして「スチーム」で加熱すると、粘着剤がきれいに取れるのか試してみました。
5年以上前にいただいたお下がりの運動着でご紹介します。

粘着剤の残りが、白く固まった状態で残っています。
触るとデコボコしているので、このまま新しいゼッケンを貼ってもきれいに仕上がりません。

「スチーム」を約10秒あてたら、一度離して粘着剤の様子を確認してください。
長くあてすぎると、運動着の素材であるポリエステルの繊維が溶けて「テカリ」が出てしまうので注意が必要です。

1回でほとんどの粘着剤が取れました!
もう一度同じ当て布をあてて、アイロンで加熱していきましょう。
当て布に多少粘着剤が付きますが、数回程度でしたら繰り返し使っても問題ありませんでした。

2回目でよりきれいに!
ゼッケンの端っこ部分に少しだけ粘着剤が残っているので、もう一度加熱してみます。

加熱2回目の仕上がりと変化はありませんでした。
ゼッケンの端っこ部分の粘着剤が少し残って取れませんでしたが、この程度だったら、新たに貼るゼッケンもきれいに貼れます。
年月の経った粘着剤跡も、「スチーム」できれいに取れることが分かりました。
人にお下がりとして渡す際も、残った粘着剤まで取っておくと、きれいなので喜ばれますよ。
粘着剤を取るのに使う当て布は、「綿」がおすすめ

運動着に残った粘着剤を取るのに使う当て布は、いらなくなった布切れやハンカチなど、「綿」のものがおすすめです。
「綿」は熱に強く、生地が薄く平らなため、熱が均等に行き届き粘着剤がしっかりくっつきます。
大きさは、アイロンの大きさに合わせてください。
同じ「綿」でもガーゼや薄いハンカチなどの場合は、生地が布より薄いので、アイロンをあてる時間を少なくするなど調整してくださいね。
タオル生地はどう?

当て布に、タオル生地のハンカチを使用し、約10秒×3回加熱してみましたが、タオルの方に粘着剤はくっ付きませんでした。

当て布に使用する布は、タオルのように表面に凹凸がなく厚みのない、布切れや、薄いハンカチがおすすめです。
当て布は繰り返し使っても問題ない?
粘着剤を取るのに使う当て布は、繰り返し使うと、当て布に粘着剤が付きます。
が、数回程度でしたら繰り返し使っても問題ありませんでした。
ちょうどよく外れただけかもしれませんが、粘着剤もしっかりくっ付いて取れます。

そして、数回使用して粘着剤が付いた当て布を、運動着の別の部分に当てて加熱しましたが、粘着剤が運動着にくっ付くことはありませんでした。
ただし、何回も使うと当て布に粘着剤がたくさん付いて、「当て布にくっ付かせて粘着剤を取る」効果が得られません。

もったいないようですが、数回使用して粘着剤が付いた当て布は、処分するようにしましょう。
アイロンの温度は?「テカリ」を作らない為に気を付けること

運動着の素材がポリエステルの場合は、当て布をし、アイロンの温度を「低温~中温」にしましょう。
使用している運動着には「中温」と記載されていたので、「中温」を使用しました。

ポリエステルは、熱を加えすぎると繊維が溶けて「テカリ」が出てしまいます。
「テカリ」を作らない為に、次のことに注意が必要です。
- アイロンを「高温」で使用しない
- 「中温」でも、長い時間あてない。目安:1回/約10秒ほど
- 必ず当て布をする(洗濯表示にも記載されています)
使用するアイロンによって温度の特徴が異なると思うので、アイロンを当てる時間は調節してください。
まとめ
アイロンゼッケンを剥がす際は、アイロンを「ドライ」に。
運動着に残った粘着剤を取るには、アイロンを「スチーム」にするのが効果的であることが分かりました。
アイロンの当て方としては、「優しく押し当てる」「当てながら滑らせない」ことがポイント!
アイロンを強く押し付けたり滑らせると、粘着剤がずれて、ベトベトが広がってしまう為です。
アイロンゼッケンをきれいに剥がすと、新たに貼るゼッケンもきれいに貼ることができますし、お下がりとして人に渡す際も喜ばれます。
是非、試してみてくださいね。