恥ずかしがりやな性格の娘は、5歳からダンスを始め、7年後の11歳の時に「思い切った最高の笑顔(ビッグスマイル)・エネルギー溢れる表現力」ができるようになりました。
長い時間がかかりましたが、その分ものすごく自信に繋がったようで、以前よりも明るく、人前でも表現力豊かになったように感じます。
この記事では、同じようにダンスの時の「最高の笑顔」について悩みを持つ方に向けて、「一緒に頑張ろう!」という気持ちを込めて書きました。
娘と同じように時間がかかる子もいるかもしれませんが、きっとできます!!!
※大前提として、娘が習っているダンスは、競技においても「笑顔」「表現力」がジャッジ基準の一つとなるものです。
ご理解いただいたうえで、読んでいただけると幸いです。
「思い切った最高の笑顔」ができるようになったきっかけは?
「思い切った最高の笑顔」ができるようになったきっかけは、家族みんなで笑顔の練習を始めたことです。
具体的な練習内容はこんな感じです。
- 「最高の笑顔」をイラストで描き、笑顔の練習
- 曲の中で「最高の笑顔」ができる部分を決める
- 家族に見てもらう
そして、笑顔の練習をする際には、こんなことに気を付けていました。
- 誰かと比べない→「比べるなら以前の本人」
- ダメ出ししない→「ポジティブな声掛けを意識」
- 親の意見を押し付けない→「親はサポート役」
具体的な練習期間は?
家族みんなで始めた、本格的な笑顔の練習期間は2か月というショートスパンです。
2か月後に控えていた大会に向けて、毎日夜に練習していました。
笑顔の練習が始まるきっかけとなったのは、大会2か月前にあった発表会での娘の様子を見たパパのこの一言。
○○、今日のステージ、一人だけ笑顔で踊れていなかったよ。
はい、、、すごくストレートに、サラッと本人に事実を伝えていました(笑)
感情の起伏が薄いパパからサラッと言われたのも、「気付き」として、すんなり納得して聞けたのかもしれません。
その一言をきっかけに、2か月後の大会に向けて家族一丸となって本格的に笑顔の練習を始めたことで、できるようになりました。
それでは我が家で実践した、具体的な練習内容を見ていきましょう。
笑顔の練習①「最高の笑顔」をイラストで描き、笑顔の練習
まずは、自分がイメージする「最高の笑顔」を描くところから始めました。
娘が描いたものがこちらです。
自分なりに「最高の笑顔」がイメージできればOKです!
視覚から「最高の笑顔の自分」を刷り込むことができます。
【あ】【い】【え】【お】を思い切り言うと、「最高の笑顔」ビッグスマイルになります。
【あ】のビッグスマイル
【あ】頬の筋肉を最大に上げる(目が細くなる)+口を大きく開ける
【い】のビッグスマイル
【い】頬の筋肉を最大に上げる(目が細くなる)+上下の歯と上の歯茎が見える位の笑顔
【え】のビッグスマイル
【え】頬の筋肉を最大に上げる(目が細くなる)+口を横に大きく開く
【お】のビッグスマイル
【お】目を見開く+口を大きく開ける
家族で「最高の笑顔」を見せて褒めあったり、スマホのカメラで撮影したりなど、楽しみながら取り組みました。
娘は、最高の笑顔を作ることだけなら何の抵抗もなく出来るのですが、ダンスとセットになると表情が固くなるという状態が最初のうちは続きました。
笑顔の練習②曲の中で「最高の笑顔」ができる部分を決める
一曲ダンスを通す中で、何カ所か表情の見せ場となる部分が必ずあります。
なので、娘と話し合って、確実に「最高の笑顔」ができる部分を決めました。
具体的にはこんな感じです。
この両手を上げる部分は、どんな表情にする?
大きく口を開ける!
いいね!じゃあ、最後の決めポーズの部分の表情は?
口が張り裂ける位、大きく口を開ける!
実際にダンスをする娘が、自分で考えて決められるよう声掛けをしました。
併せて、次のことにも意識できるようノートに書き込みました。
- 私は「最高の笑顔」でキラキラに輝いている
- 決めた部分で必ず「最高の笑顔」を出す
- 「最高の笑顔」以外の部分も表情を作る
書く時に大切なポイントが2つあります。
- 肯定的に書く
- 完了形、または現在進行形で書く
脳科学・心理学などを用いたメンタルコミュニケーショントレーナー金光サリィ氏の著書に、このように書かれています。
完了形、または現在進行形で書く理由は、こういうことだ。
たとえば「私は人前で楽しく話したい」などと単に希望だけを書くと、セットで「ダメかもしれないけど、、、」という言葉がくっついてくることがあるからだ。
だから、完了形の「私は人前で楽しく話した」とするのだ。
または、現在進行形の「私は人前で楽しく話している」という魔法の言葉をつくろう。
「好きだ」「ワクワクする」「喜びだ」などという感情で締めくくるのも、上手くいきやすい。自分なりの言葉を考えてみよう。
引用元:「人前で話すのがラクになる!5つの魔法」メンタルコミュニケーショントレーナー 金光サリィ氏
コーチからも、ノートを書く時の癖として、「~しようと思います」ではなく「~する!」「~ができる!」と言い切る!
と教えてもらいました。
大切なポイントとして押さえておきましょう。
書いた内容は、何度も情報として自分に取り入れると効果的なようなので、ノートを見返したり、見えるとことに貼るなど工夫してみてください。
声に出して言うと、より効果が高まるようですよ。
笑顔の練習③家族に見てもらう。
家族に見てもらったり、応援してもらうことは、子どもにとってとても嬉しく、心の栄養になるようです。
娘も必ず「練習始めよう!ママ見ててね!」と家族を誘っていました。
そして、パパママが大会を見に行くことも、とても嬉しそうにしていました。
「最高の笑顔」ができるようになってから、娘にこんな質問をしてみました。
家族で笑顔の練習をしてきた中で、何が一番効果的だったって感じる?
みんなで練習して、応援してもらえたこと!
そっか~。やっぱり一人で練習するより、みんなでやった方が頑張れるもんね。
うん!見てもらった方が嬉しい!
家族に頑張っている姿を見てもらうことって、子どもは嬉しいんですよね。
見る時間が取れなかったら、動画を撮影して家族で共有するのも良いかもしれません。
ご家庭に合わせて、子どもの励みになる最適な方法を見つけてください。
練習をする中で、気を付けたこと
普段から子どもへの声掛けは意識している方だと思っていますが、練習をする中で気を付けていたのは次のようなことです。
誰かと比べない。→「比べるなら以前の本人」
これはコーチからも全体へ向けてのお話がありました。
「親御さんから見て、あの子に比べてうちの子は笑顔ができていないとか、思てしまうこともあるかもしれませんが、子どもたちは十分頑張っています。
そして、自分なりにたくさん感じ取って、色々考えています。
なので、是非頑張っている姿を認めて、応援してあげてください。」
ダンスをしている仲間の中には、運動能力の高い子、人前へ出るのが好きな子、普段から笑顔のステキな子、、様々です。
「○○ちゃんはできてるよ。」とか、「○○ちゃんの方が良い表情でやってるよ。」など、比べる発言はしないように気を付けていました。
ダメ出ししない。→「ポジティブな声掛けを意識」
「今の表情ダメ。」「全然笑顔ができていない。」「今の表情で満足してちゃダメ。」
こういった否定的な言葉を言われ続けると、脳科学・心理学においても「私はダメなんだ。」と脳が思い込んでしまうことが証明されています。
出来ていないところを見るのではなく、少しでも成長が見られたらそこをピンポイントで褒めましょう。
具体的にはこんな感じです。↓
○○、昨日よりいい顔してるね~^^
ほっぺの位置、前よりも上がってきてるね!
今の笑顔最高!
自信たっぷりの強気な表情だったよ!
基本的にポジティブな声掛けを意識しましょう。
こんな声掛けを繰り返し言ってもらえると、
私、昨日よりいい顔して踊れてたんだ。
と脳が認識できます。
体が「最高の笑顔」に反応できるよう、たくさんプラスの言葉を投げかけてあげてください。
親の意見を押し付けない。→「親はサポート役」
「ここはもっとこうした方がいいよ!」と親が指導する形にならないよう注意しましょう。
あくまで指導はコーチ、親はサポート役です。
「気付かせる」意味で、出来ていない事実を伝えるのは大切ですが、その際も、子どもが自分で考えられるようにこのような声掛けを使ってみてください。
できるようになるにはどうすればいいかな~?
です。
わが家では実際にこんなことがありました。
娘は、練習を始めてすぐ「最高の笑顔」ができるようになったわけではありません。
最初の頃は笑顔が固く、引きつった表情でした。
口がどうしても開けられず、こんなにも苦手意識があるんだと驚いたほどです。
「どうすれば、口を開けた表情ができるようになるかな~?」
娘もなかなか答えがでません。
するとある日パパが、
なかやまきんに君みたいに、「ヤー!パワー!」って実際に言うのはどう?
これが効果てきめん!口を開けた表情ができるようになったのです。
みんなで大喜びしました!
でも娘は自分で、
声は出さないで、心の中で言うようにする。
と決め、声は出さずに口を開けた表情をしてダンスの練習を続けていました。
「どうすればできるようになるかな?」「どうすれば上手くだろう?」
は、立ち止まってしまうことなく、新しいアイデアや、行動に繋がっていく魔法の言葉ですね。
家族で一緒に練習する中でも、「指導」にならないよう、親は必ず「サポート役」を意識しましょう。
最高の笑顔が出てこない6年間、親として心掛けたこと
娘の「ダンスが好き!」という気持ちを受け止め、温かく見守ることを心掛けていました。
ダンス自体はとても好きで、コーチや仲間にも恵まれ、「行きたくない。」という日は週に2回練習がある中、1日もありませんでした。
「いってらっしゃい」と送り出し、練習が終わったら「お疲れさま~」と迎え入れると、自分からダンスでのことを話し始めるので、「うんうん、そうなんだ~」と聞く日常。
自宅で練習している様子を見守っている時に、笑顔について指摘する時ももちろんありましたが、「良い表情」までは行っても、「最高の表情」までは行っていないことは本人も自覚している様子でした。
娘が11歳というタイミングで「最高の笑顔」ができるようになった時は、娘本人が家族みんなで練習することを望み、笑顔の練習に対しても意欲的に取り組んでいましたが、一人で練習することを望んでいる時期もあったりしました。
ノートを見返すと、鏡の前で表情を作ってみたり、お風呂で湯船に浸かりながら練習していたようです。
一人で練習することを望む時は、無理強いせず「一人で練習できて偉いね。頑張ってね!」と温かく見守るようにしましょう。
子どもの心の成長過程や、その時々の心境に合わせて無理なく寄り添うことが一番です。
娘はダンスを始めて7年目、11歳のタイミングが、自分の殻を破れるタイミングだったんだな~、と感じています。
どんな時も、子どもの頑張っている姿を応援し、寄り添いながらサポートしていけるといいですね。
コーチや仲間のおかげ
もちろん、本人、家族だけの成果ではありません。
練習中の様子は詳しくは分かりませんが、お互いに仲間のことを励まし合っていたことと思います。
同じ目標に向かって突き進む仲間の存在って大きいですよね。
大会後のチーム内のLINEでも、「一人一人が輝いていた」「全員が自信を持って堂々と踊っていた」「みんなが緊張を楽しさに変えられていた」と、一人一人を認め合う言葉で溢れていました。
すごくステキなコーチ、仲間に恵まれ、娘の成長していく姿を間近で見守ることができてありがたい気持ちでいっぱいです。
一人一人の努力がチーム全体の成果に繋がります。
これからも、笑顔に限らず更にパワーアップできよう頑張ってほしいです。
さいごに
大会で「最高の笑顔」「最高の演技」でダンスができた娘は、仲間たちと全身で喜びをかみしめ合い、分かち合っている姿がありました。
脳科学・心理学における「古い記憶が大成功の記憶で更新された」瞬間でした。
大会後、撮影したビデオを何回も家族で振り返ったり、「最高の笑顔」の写真をリビングに飾っています。
これは、「最高の笑顔で踊っている自分」のイメージを持続でき、自信に繋がる効果的な方法なのでおすすめです。
ダンスの際、「最高の笑顔」ができるようになった娘ですが、「(ダンスの発表)学校の友達の前ではできないけどね。」と恥ずかしがりやな面はもちろん変わりません。
「笑顔」がジャッジ基準の一つであることを理解し、同じ気持ちで上を目指す仲間とだからこそできる姿であるようです。
それでも、「最高の笑顔」ができたことが自信に繋がったのは確かなようで、普段の様子を見ても、学校での様子を聞いても、以前よりも自分の感情に蓋をせず、感情表現が豊かになったように感じます。
お子さんが好きでやっていることだとしたら、娘のように時間はかかるかもしれないけれど、いつかきっと「最高の笑顔」ができる日がきます。
お子さんを信じて
自分を信じて
仲間を信じて
成長している姿を認めながら、少しづつでいいので練習→実践してみてください。
陰ながら私も応援しています。