【失念しておりました】は、「忘れていました」を丁寧に表現した言葉です。
「しつねんしておりました」と読みます。
主に、ビジネスや目上の人とのやり取り、改まった場面で使われます。
それでは、【失念しておりました】の意味や例文を、サクッと学んでいきましょう!
【失念しておりました】の意味

【失念しておりました】は、「忘れていました」を丁寧に表現した言葉です。
「うっかり忘れた」ことに対して使い、「しつねんしておりました」と読みます。
「忘れました」よりも柔らかく、礼儀正しい印象を与えます。
【失念しておりました】どんな時に使うの?使用例も紹介

「失念しておりました」は、ビジネスメールや目上の人とのやり取りで「うっかり忘れていました」と伝える際に使う言葉です。
具体的にはこのような場面です↓
- 仕事や会議の時間を忘れてしまった際
- 約束や報告を忘れた際
- 用意しておいた資料を忘れてしまった際
ただし、「単なるミス」や「重大な失念」には適さない場合もあるので、場面に応じて適切に使うことが大切です。
それでは、様々なシチュエーションに合わせた【失念しておりました】の使用例を見ていきましょう。
①ビジネスメールにおける「失念しておりました」の使用例
ビジネスの場では、資料の送付や約束を忘れていた場合などに使います。
- 先日は大切な会議の時間を失念しており、誠に申し訳ございません。
- ご依頼いただいた資料の送付を失念しておりました。早急にお送りいたします。
- 返信が遅くなり申し訳ございません。ご連絡を失念しておりました。
②口頭での謝罪における「失念しておりました」の使用例
対面でのやり取りでも、フォーマルな謝罪として使えます。
- お約束の件を失念しておりました。大変申し訳ございません。
- 申し訳ありません。会議の議題に入れることを失念しておりました。
このように、「失念しておりました」は「すぐに対応できるミス」に使うのが適しています。
【失念しておりました】が不適切な場面

【失念しておりました】は、ビジネスや目上の人とのやり取り、改まった場面で使える丁寧な表現ですが、以下のような場面では適さないことがあります。
①重大なミス・責任問題が発生した場面
「失念」は「うっかり忘れていた」というニュアンスがあるため、大きなミスや深刻な問題の際に使うと、軽く聞こえてしまうことがあります。
- 「契約内容を失念しておりました」
これは、責任が重大なため不適切です。
この場合の適切な表現はこちら↓
- 「私の不注意により、契約書の提出が遅れてしまいました。誠に申し訳ございません。」
②取り返しのつかないミスの場面
「失念しておりました」は「すぐに対応できるミス」に使うのが適しています。
対応が不可能な場合は、不誠実な印象を与えることがあるため、使わないほうがよいです。
- 「本日の試験日程を失念しておりました。」
試験を忘れるのは大きな問題で、軽く聞こえてしまいます。
この場合の適切な表現はこちら↓
- 「試験日を誤認しており、大変申し訳ございませんでした。」
③目上の人や重要な場面での謝罪として軽すぎる場合
上司や取引先などに対し、重要な約束や案件を忘れた場合に「失念しておりました」だけでは不十分です。
- 「社長との面談時間を失念しておりました。」
社長との約束を忘れるのは大問題です。
この場合の適切な表現はこちら↓
- 「社長との面談時間を誤って認識しておりました。大変申し訳ございません。」
④カジュアルな場面(友人・家族との会話)
「失念しておりました」はフォーマルな表現なので、日常会話ではかえって不自然になることがあります。
- 「昨日の飲み会、失念しておりました!」
友達同士の会話で使うと、堅苦しくて不自然です。
この場合の適切な表現はこちら↓
- 「昨日の飲み会、うっかり忘れてた!ごめんね。」
⑤ わざと忘れたわけではないのに使うと誤解を招く場合
「失念しておりました」は「うっかり忘れた」という意味なので、意図的にスルーしたことを「失念」と言うと、責任逃れの印象を与えることがあります。
- 「以前のご提案についてのご返答を失念しておりました。」
本当は意図的に返事をしなかったのでは?と疑われる可能性があります。
この場合の適切な表現はこちら↓
- 「ご連絡が遅くなり、大変申し訳ございません。」
さいごに
【失念しておりました】は、ビジネスやフォーマルな場面で使われる「うっかり忘れていた」という丁寧な表現です。
特に目上の人や取引先に対して謝罪をする際に適切な言葉です。
カジュアルな場面では「忘れていました」を使うなど、状況に応じて使い分けるとよいでしょう。
参考になれば幸いです^^
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